白鵬と村上世彰は健全な社会・資本主義を破壊する同じ穴のムジナである

 せっかくの大相撲千秋楽も白鵬のせこい取り組みで全てが台無しになった。白鵬は今場所の前半、荒れていた。ダメ押し数度、鼻血ドバッの張り手、エルボースマッシュ等で協会からもかなり文句が出たのではないか。そのためか、後半の相撲の集中力はすごかった。稀勢の里の魂の抜けたようなぼーとした顔と体に比べ、白鵬の気迫には鬼気迫るものがあった。

白鵬は嫌いだけど、あの凄味に久し振りに相撲の醍醐味を感じさせられた。当然白鵬は優勝だ。怪我の日馬富士はまず勝てないだろう。でもどんな相撲を、横綱の意地を見せてくれるかも…。

 ところが、である。みんな唖然、声も出ず。何で?あんなことしなくても勝てるのに、何で?観客も唖然から呆然、そして怒りへ。優勝杯授与の前なのにさっさと帰る客が大量に出始めた。
そして優勝インタビュー。「勝ったら何でもええんか!」「金返せ!」の野次。さすが大阪場所


白鵬が涙。やはり、気が引けたんだろう。ちょっとやりすぎたかな、と。しかし、その後の記者会見ではニヤニヤして涙の反省もどこかへすっ飛んでいたよう。さすが、モンゴル人。

 まともなネットの声。
「勝負事でもあるけど、金を取って見せてるエンターテイメントでもあるんだよ。横綱が勝つためだけにつまんない取り組みをするようになって、お客さんが見てもつまんないと思われて客が入らなくなったら、なんぼ横綱が勝っても意味が無い。」

そして必ずニヒルな知ったかぶりの反論。こういうのを脊髄反射というんだろうけど。
「何が悪いの?ルール上は問題ないんですけど?」

「勝つために最大限の作戦を立てて、最大限の頭を使う。その結果がアレで、負けてセコイと叩かれるのならその通りだが勝ったのだから何の問題もない。あれで外野ばかりか身内からも文句が出るのは、相撲はスポーツではない証拠。」

 特に「何が悪いの?ルール上は問題ないんですけど?」という言葉を聞いて、同じような言葉を昔吐いた奴がいたなあと思い出した。10年前のあの村上ファンドの村上世彰だ。

「金もうけは悪いことですか?法律を破らなければって、ルールの中で金儲けしちゃ何が悪いんですか?」

白鵬の「変化」を重ねてみる。
「変化で勝つことは悪いことですか?法律を破らなければって、ルールの中で勝って何が悪いんですか?」

 当時、村上の「金もうけは悪いことですか?」という言葉を聞いて、一瞬「う、そうだよな」と頷いてしまった者も多くいたことだろう。だって、みんな仕事をして金を儲けているわけだから、「金もうけは悪いことですか?」と正面から問われれば、簡単に反論できないのも無理はない。
しかし、どこかおかしい、村上の言っているのは詭弁臭いという感じもまたしたのである。

 この問いに反論できない奴は、利益を上げるとか金を儲けるとか、はたまた会社とはとか資本主義とかについて何も考えていない証拠なのだ。会社の目的又は機能は金を儲ける、利益を出すことなのか。
社長は利益を出せといつも言ってるなあ。しかしそんな社長はアホなんである。

利益を出せばそれでいいのか。
杭をまともに打たずに建築をした旭化成建材は利益を出した。それでいいのか。
東芝は粉飾決算をして利益を出した。それでいいのか。
ココイチのカレーの廃棄カツを転売した「ダイコー」「みのりフーズ」は、それで利益を出したのだが、それでいいのか。
振り込め詐欺を仕組んで利益を出したが、それでいいのか。
闇金融で高利で貸付けて暴利をむさぼり、利益を出したが、それでいいのか。
菅と孫が作った固定買取制度でクズ太陽光発電で利益を出したが、それでいいのか。

当たり前だ、いいわけないだろう。しかし、これらの例はみんな利益を出している。少しルールははみ出しているけど。今問題にしたいのはルールの問題ではない。

これらの例はみんな顧客に価値を提供していないのだ。付加価値を全く提供していないのだ。大事なことは、この付加価値だ。顧客・消費者が金を払うのはこの付加価値に対してだ。ルールを守ろうが付加価値を提供せずに利益を出したとすれば、それは健全な社会では、詐欺同然なのである。売れないのは、顧客が商品に価値を感じていないからである。
利益が出ないのは、コスト節減や効率化が不十分なこともあろうが、基本的には顧客に付加価値を提供していないからである。

だから、そういう基本がわかっていないあるいは常に意識していない(言葉にはできなくてもみんな当たり前に知っている事柄である)から「金もうけは悪いことですか?」と改まって言われると、「うっ」と詰まってしまうのである。

村上が「金もうけは悪いことですか?」と聞いて来たら「いや、金もうけは悪いことではないよ。顧客に価値を提供している限りはね。」(当然この時の顧客とはファンドへ資金を提供している奴らのことではない。村上には社会的価値を提供する相手はいないのだ。単にさやを取るだけの取引に社会的付加価値は何もない。だから、お前は逮捕されたのだということだ。)

 さて、ここで白鵬問題に移ろう。白鵬は単に勝てばいいのか。そうじゃないだろう。まさに野次が正しく本質を突いている。
 「勝ったら何でもええんか!」「金返せ!」

 大相撲の観客への付加価値とは何か。何のために観客は相撲を見に来ているのか。そんなことは問うまでもない。「お代は見てのお帰りだよ」だ。代金は、見て気に入ったら帰りに払ってくれ、だ。だから、白鵬の一番に「金返せ!」と叫んだのだ。
「何が悪いの?ルール上は問題ないんですけど?」という野郎は、金を払っていないからのんびりしたことを言ってられるのだ。

 昔、高校野球でゴジラ松井を何度もフォアボールで戦わなかった投手がいた。その時も勝つためならと論議が起こった。もし、極端にプロ野球で相手4番バッターには立ち向かわない。全てフォアボールとするとしたらどうか。面白いんか。「何が悪いの?ルール上は問題ないんですけど?」って言い続けることができるか。「勝ったら何でもええんか!」「金返せ!」だろうに。

 100歩譲ってそれを許したとしよう。しかし、そんな試合誰が見に行くんだ?白鵬が15日間毎日変化して勝って優勝したとする。面白いんか。

 世の中は人々に何らかの付加価値を提供する作業を通じて成り立っている。つまり、白鵬も村上もこの基本的な社会の仕組み、ルールを否定して、自分さえよければいいという利己主義を前面に押し出し過ぎたことにブーイングをされているということなんだ。

 だから訳知り顔に白鵬の取り組みを擁護する奴らは社会の仕組みを知らないどころか、あわよくば自分だけ得したいという根性の持ち主だということを露呈してしまったということを知らなければならないんだ。

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