竹やりでB29を撃墜するんだ!汚い東芝の経営者たちの要求

 東芝の粉飾決算を未だにマスコミはどういうわけか「不適切な会計処理」と東芝の責任を薄めるかのような「不適切な表現」を続けている。マスコミ同士で「大企業でもあるので、きつい表現はやめとこうか」と談合でもしたのだろうか。
 これだけの大企業の粉飾決算は、カネボウ以来の事件で第三者委員会の報告が待たれるが、「田中社長から幹部らにメールなどで「何で予算を達成できないんだ」「売上高、利益をもう少し上げろ」などと強く求め、損失先送りなどを事実上、促していた疑いがある」と報じられているのだから、もう粉飾としか言いようがないだろう。

 企業のコンプラ問題などで著名な山口弁護士が書いている「ビジネス法務の部屋」でも、不思議に及び腰だ。
「…しかし予算目標の必達が現場のプレッシャーとなり、「意図的に」不正会計に走ってしまった・・・というストーリーはあまりにも短絡的ではないでしょうか?経営トップの各部門への指示命令が厳しい会社はどこにでもありますし、たとえ厳しい指示命令があったとしても不適切な会計処理などとは一切無縁の会社もあります。予算目標の必達に関するプレッシャーが原因で意図的な粉飾に走る、という理屈であれば、それこそ多くの会社で同じような会計不正事件が発生してしまうことになりますが、それでは説得力のある分析にはならないような気がします。
私は経営トップの厳命と現場における会計処理との間に、もう少し詳細な分析が必要だと考えています。そこで検討すべきは、現場担当者が「会計不正に走るための正当性の根拠」です。もちろん経営トップの具体的な粉飾指示があれば現場にとっては「正当性の根拠」となりますが、…」

 山口氏の立場からは、無責任なことはいえないから、止むを得ないかもしれないが、「予算目標の必達が現場のプレッシャーとなり、「意図的に」不正会計に走ってしまった」のなら、どの会社もみんな会計不正事件が発生してしまう、だからそれは理由にはならない、というのはそれこそ詭弁というものだろう。確かに、「予算目標の必達が現場のプレッシャーとなり、好成績を上げる会社もあるだろう。しかし、ある条件、ある企業風土があれば、「意図的に」不正会計に走ることは大いにありうることだ。
 
 私も現役時代に東芝の社員と仕事でお付き合いしたことがある。ある件で複数の会社と打ち合わせをすることがあったが、東芝の社員参加者だけはお役所並に多人数であった。つまり、決定権限が特定の人に与えられていない。上下関係が厳しく常に上にお伺いを立てないと決められないというようだった。少ない経験だが、私の感じたのは、こういうところに東芝という会社の組織風土が現れているなと感じたものだった。とても日本的な、つまり悪い意味での日本的な体質…無責任、長い物には巻かれよ、皆がやっているから。

 東芝経営者が、汚いつまり経営者失格なのは、売上高アップがプレッシャーを掛ければどこまでも可能であると思っていることだ。確かに「やる気」を高めればある程度売上高アップにつながるだろう。しかし、そんなことは当然限界がある。掛け声だけで売上げがアップするなら、経営者は要らない。
竹やりでは、B29を落とすことができないのだ。
工夫をしろって?
戦時中の標語にこんなのが。「足らぬ足らぬは、工夫が足らぬ」。
確かに工夫が必要だ。
笑い話がある。
「ばか者、竹やり1本でB29に届くわけないだろう。もう1本つなげ!」
 
 東芝の現場も、竹やりを2~3本つないでもB29を落とすことができないと気が付いた。
どうするか?
簡単だ、B29を撃墜しました、と報告すればいい。誰も撃墜されたB29を見に来やしない。
というより、上司が竹やり1本でB29を落とせないことぐらい知ってるさ、トップが欲しいのは、実際にB29を落としたかどうかではなく、B29を落としたという「報告」だけなのさ。
 
 こんな馬鹿げた売上高アップのプレッシャーをトップは掛け続けたのか。企業内部というのは事件が起きないと知る由もないが、今回の粉飾決算事件のおかげで、内部の動きを知ることができた。
 つまり、よくあるトップ同士の勢力争いのなれの果てということだ。業績の良し悪しが自己の権力強化につながる。つまり、売上高アップは至上命令。不正をしようが何をしようが売上高アップは至上命令なのだ。まさに、日本的な企業といえる。
新国立競技場にいくら費用がかかろうが、絶対にやり遂げるという盲目的な無責任さに通ずるところがある。

 ネット内の「ビジネスジャーナル」に東芝のトップ内紛について、詳しく書かれていた。ちょっと長いが、省略するとわからなくなるのでそのまま掲載する。
(西田厚聰会長とは、有名な経営者で、東大学生時代岩波書店の月刊誌「思想」に「フッサール現象学と相互主観性」という論文を寄稿していたこともある知識人だ。そういう人物も東芝社長ともなれば老害を発揮することになってしまうのだ。)

「堕ちた巨艦・東芝の内部崩壊“老害”経営陣の醜い内紛&権力闘争、不正会計を招く」
東芝の内紛
 東芝の不適切な会計問題の背景には、深刻な内紛が横たわっている。同社は西田厚聰会長が内規で定められた会長定年である70歳に達したため、14年6月25日付で相談役に退いた。だが、9年間にわたり同社のトップに君臨してきた最高実力者の引退で「西田時代」は終焉したかというと、そうではなかった。

 物議を醸したのは後任の会長人事だった。後任会長には室町正志取締役が昇格し、その一方で佐々木則夫副会長は留任。社長経験がない室町氏が、佐々木氏を飛び越えるかたちで会長に就いた格好となり、異例人事として当時話題になった。室町氏は西田氏同様、取締役会議長と取締役候補などを決める指名委員会委員を兼任した。この室町氏がトップとなり、一連の不適切会計問題の特別調査委がつくられた。

 西田氏と佐々木氏の確執が公になったのは13年春、当時会長だった西田氏は、社長の佐々木氏を新設した副会長に棚上げし、新社長に田中久雄副社長を昇格させた。13年2月26日の社長交代会見は異様だった。西田氏は社長の条件として「さまざまな事業部門を経験していることとグローバルな経験を持っている」ことを挙げ、「一つの事業しかやってこなかった人が東芝全体を見られるのか」と発言。原子力畑一筋で海外経験が少ない佐々木氏を公然と批判した。すかさず佐々木氏は、「業績を回復し、成長軌道に乗せる役割は果した。ちゃんと数字を出しており文句を言われる筋合いはない」と真っ向から反論。公の場で会長と社長がお互いを批判し合うという異例事態となった。

 その後、内紛はさらにエスカレート。西田氏は「週刊現代」(13年6月1日号)誌上で佐々木氏との確執を認め、事の顛末を暴露したのだ。佐々木の社長在任中の評価について「固定費削減ばかりに集中し、将来の成長に向けた経営を怠った」「苦手な海外の顧客や機関投資家へのトップセールスにも行かず、社内で会議ばかりしていた」「実績を残したというのなら、ライバルの日立製作所と拮抗するくらいの業績を出していないといけないが、日立には負けている」など、いくつもの落ち度を列挙し、社長としての能力に落第点をつけた。

 さらに西田氏は、12年6月の株主総会後に「来年は代わってもらうよ」と佐々木氏に社長退任を促したが、佐々木氏は「あと1年やりたい」と13年6月の退任を主張していた内幕も明かした。日本を代表する大企業トップが自ら、奥の院の醜態をここまでさらけ出したのは初めてだろう。

形勢逆転
 佐々木氏が反撃に出る可能性の芽は摘まれていた。社長時代に佐々木氏は、後継者を指名する権利も奪われていたからだ。東芝は03年に委員会設置会社へ移行し、社外取締役2人と会長の西田氏の3人で構成される指名委員会で、社長や役員の人事を決める体制になった。13年に複数候補者の中から田中氏を次期社長に選んだのは、この指名委員会だった。
 この時、現在の経営体制につながる布石となる重要な人事を決めていた。指名委員会は13年5月8日、常任顧問だった室町氏を6月下旬の株主総会後に取締役へ復帰させる人事を決めた。室町氏は12年まで東芝の副社長を務めていた。一度退任したOBが取締役に復帰するのは珍しく、室町氏は西田氏が社長当時、右腕といわれた人物だ。
 室町氏は半導体事業のエキスパートであり、西田氏が半導体と原子力発電を東芝の二枚看板に据える経営方針を示した際に半導体部門のトップを務めた。だが、08年のリーマン・ショック後に東芝は半導体で巨額赤字を出したため、09年3月期決算で3435億円の巨額赤字に転落。西田氏は社長から会長に退いた。

 後任社長に就いたのが、もう一枚の看板である原子力事業を率いてきた佐々木氏だった。両者の確執はこのときの社長交代にさかのぼる。西田氏は「引責辞任」とは口が裂けても言わなかったが、社長を退いたのは事実上の引責辞任だった。ポスト西田の有力候補であった室町氏は社長レースに敗れ、東芝本社を去らざるを得なくなった。

完成した西田院制
 しかし、11年3月11日の東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所事故が、佐々木氏の権力基盤を突き崩した。原子力畑一筋の佐々木氏に対して批判発言を繰り返してきた西田氏はこの事故後、完全に東芝の経営の主導権を奪還した。佐々木氏のライバルだった室町氏が取締役に復帰する人事が実現したことから、当時社内では「14年の株主総会後に会長になる布石」「佐々木氏は会長になれないだけではなく、副会長の椅子からも追われることになる」と取り沙汰された。しかし、当時政府の経済財政諮問会議民間議員を務め、経団連副会長の任期を残す佐々木氏を切るわけにはいかなかったため、佐々木氏は副会長に留任した。

 西田氏が描いていた構想は、自身の人脈に連なる「室町会長=田中社長体制」を敷くことだったが、その体制が現実のものとなり、西田院政のシナリオは完成した。
 不適切会計がなされていたとされているのは、コミュニティ・ソリューションズ、電力システム、社会インフラシステムの3つの社内カンパニーとその関連会社だ。これらは、佐々木氏が社長になる前からのまさに“天領”だった。経営陣が6月末株主総会で「佐々木退任」というカードを切りやすくするために不適切会計を持ち出したのだとすれば、完全に公私混同である。
 今回の騒動で東芝株価は急落した。同社、そして多くのグループ企業の信用失墜の責任を、誰がどのように取るのか。東芝という会社のコーポレートガバナンスが問われている。」
(引用終り)

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