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zoom RSS 71年前の8月15日、森近衛師団長斬殺事件があった

<<   作成日時 : 2016/08/12 21:09   >>

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飯尾憲士著「自決―森近衛師団長斬殺事件」 (光人社NF文庫)を読んだ。8月15日未明に起きた事件で「日本のいちばん長い日」の中で必ず描かれる事件だ。近衛師団司令部建物は今も東京国立近代美術館工芸館(北の丸公園)として残っていて中を見ることができる。

終戦直前の8月15日未明、クーデターを計画した将校ら(畑中少佐ほか)が森近衛師団長を銃撃・斬殺したが、その一人として名前が挙がった航空士官学校上原重太郎大尉は、戦後作家となった飯尾憲士の航空士官学校の直属の上官であり、当日上原大尉が帰隊したとき飯尾は血染めの軍服を見ていた。
そして4日後上原は自決したのだが、23年後に週刊誌に実は森近衛師団長を斬殺したのは私(窪田兼三少佐)だと名乗り出た。また、岡本喜八監督の映画「日本のいちばん長い日」の上原(黒田)大尉(俳優中谷一郎)は、悪人顔の本人とは似ても似つかない演技に違和感を覚えた飯尾は、当時の関係者を手紙をだしたり、訪問したりと丹念に調べて真実を求めていく。

NHKスペシャル張りの謎解きの面白さと真実追及の困難さがよく描かれている。やっとのことでたどり着いた結論は上原大尉が森近衛師団長を斬殺し、窪田少佐は森師団長と用談中だった白石中佐の首を一刀両断したということだ。がしかし、窪田少佐がなぜ全て自分が殺ったという嘘をついたのかこの本では最後まで明かされない。
 
YouTubeで岡本喜八監督の「日本のいちばん長い日」と最近の同名の映画(役所広司が阿南陸軍大臣)で、森近衛師団長斬殺場面を見たが、新しいのは余りにひどい。緊張感が全くないし、史実を余りに無視している。やはり岡本喜八監督のほうはさすがだ。といっても確かに俳優中谷一郎演ずる上原(黒田)大尉は、悪人然と描かれていた。

この森近衛師団長斬殺事件が、その後書かれた記録や小説では少しずつ異なって書かれており、現場に上原大尉が居たりいなかったり、窪田少佐が居たりいなかったり、と曖昧だ。
ジョージ・オーウェルが獄中のサー・ウォルター・ローリーが世界史を執筆している際に、窓の外で起こった出来事を、各人が各様に話すのを聞いて、世界史を書くのを止めたというエピソードを書いているが、ことほど左様に歴史上の真実を確定することは困難なことなのだ。森近衛師団長斬殺事件もその例にもれないのかもしれない。

しかし、鬼塚英昭著「日本のいちばん醜い日によると、なぜ窪田少佐がなぜ全て自分が殺ったという嘘をついたのかの理由を推測している。それは誰かを庇っているいるのではないかと。

まだ鬼塚の大著を読み終わったわけではなく、そこは立ち読みレベルなのでよくわからないが、鬼塚英昭独特の陰謀論、大ぼらのような気もするが、それなりに読ませてくれそうで楽しみでもある。

そもそも歴史は真実というようなものがあるわけではなく、解釈に過ぎない。あるいは勝者の歴史に過ぎない。だから過去を探る面白味もあるのだが、現代史は一筋縄でいかぬことを思わせてくれる終戦の日の出来事だ。

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